国防総省が公表したUFO映像

米国防総省が3本のUFOに関する動画を公式に公開


米国防総省(ペンタゴン)が、未確認飛行物体に関する動画3本を公式に公開し、世界的に話題を集めている。この動画にはなにが映っているのか。その意図の背景はなにか。世界各国でなされた報道から分析する。

▼目次
映像に収められた高速で移動する未確認飛行物体

映像に収められた高速で移動する未確認飛行物体

2020年4月27日、米防総省はこれまで民間企業によって公開されていた「未確認飛行物体」に関する3つの動画を正式に公開した。

これらの映像では、未確認飛行物体が、赤外線カメラによって記録されている間、急速に移動している様子が映し出されている。
ビデオのうち2つには、物体の動きの速さに対してリアクションする乗組員の音声も含まれている。
米国防総省の広報担当者は「出回っている映像が本物なのかどうか、映像にはまだ何かあるのかどうかに関する一般の誤解を解くため」に公開したと語っている。
「徹底的に検証を行った結果、この映像を公開しても、機密性の高い機能やシステムが漏えいすることはない。これらの未確認飛行物体による軍事空域への侵犯についての調査にも影響はないと判断した」ことから、公開に踏み切ったという。

奇妙な飛行物体が高速で移動しているのが分かる(音声あり)
海面を小さな物体が光速で横切っている(音声あり)
画面中央の光体をレーダーが捉えている(音声なし)

これらの動画は、未確認飛行物体について研究している関する情報を研究しているTo The Stars Academy of Arts & Sciences社が、2018年に公開したものだ。同社は、元ミュージシャンのトム・でロンゲによって創設されている。

2017年には、2004年に未確認物体の1つを見たパイロットの1人が、説明できない動きを見せたと取材に答えている。
「私がそれに近づくと、その物体は急速に南に加速し、2秒足らずで消えた」
「ピンポン玉が壁にぶつかって跳ね返るような、非常に突然の出来事だった」
と、退役した米海軍パイロットのデビッド・フレーバー氏は語っている。

米国防総省は以前、ネバダ州のハリー・リード前上院議員の要請で始まった極秘プログラムの一環として、未知の物体との空中遭遇の記録を研究したことがある。
米国防総省によると、このプログラムは2007年に始まり、2012年に終了しているという。
この極秘プログラムの元責任者であるルイス・エリゾンド氏は、2017年の取材に対し「宇宙にクラス生物はは我々だけではないかもしれないという非常に説得力のある証拠がある」と語っている。

リード前上院議員は日本時間4月28日に、米国防総省が公式に映像を公開したことを「喜んでいる」とTweetしている。

しかし、「これは研究と利用可能な材料の表面を上っ面を撫でただけだ」「アメリカは、UFOの潜在的な国家安全保障への影響を真剣に科学的に検討する必要がある」と、さらなる情報公開を促している。

米海軍では現在、乗組員たちががUFOに遭遇した場合、どのように報告するかのガイドラインも設定されているという。
国会議員の中にはこの問題に関心を持つ者もいる。
2019年夏には海軍から未確認飛行機の機密情報を聞いたと話す議員もいるという。
今後、さらに多くの情報が公開される日は来るのだろうか。