ルイジアナ州の幽霊屋敷

ルイジアナ州の豪邸が今なら無料!【ただし幽霊付き】


アメリカのルイジアナ州に建つ瀟洒な豪邸を、無料で譲渡するとの広告を不動産会社が出したところ、大きな反響が寄せられた。ただしそれは「譲渡希望」の声ではなく、「その家は幽霊屋敷だ!」という、予想外のコメントだった。

その家は地元で長年有名な「幽霊屋敷」だった

アメリカのルイジアナ州に建つ、築100年の歴史的建造物を「無料で譲渡します」と地元の不動産業者が広告を出しているにも関わらず、誰もが二の足を踏んでいる。ーーその家が、近隣で有名な幽霊屋敷だからだ。

マクレーン不動産の共同オーナー、シルヴィア・マクレーン氏は2020年3月3日、自身のFacebook上に以下のような広告を出した。

マクレーン不動産が最近、この家と土地の権利を購入したこと。
この建物は1920年代後半に建てられたものであること。
地域の開発のために、この家を移転させなければならないこと。
移転費用は負担してもらうが、家の権利は無料で譲渡すること。

Free House! To Be Moved! 337.456.4690 9am – 4 pm / Mon-Fri. You may recognize this iconic home that is located on…

Sylvia McLainさんの投稿 2020年3月2日月曜日

この投稿がされるやいなや、彼女のFacebookにはコメントが殺到した。
しかしそれらは「家を譲ってほしい」という、彼女を喜ばせるコメントではなく、「そこはお化け屋敷だ」「呪われた家だ」という、予想外のものばかりだった。中には「その家は悪魔の棲む家だ」との、直球ど真ん中のコメントも寄せられている。

「自分がその家の最後の住人だった」とのコメントも寄せられた。
書き込みの主である、ジプシー・ドーン氏はこう語る。
「その家での住心地は最高。まるで天国みたいよ。でも、お化けとのコミュニケーションが苦手な人には向いてないわね。その家では暮らせないわ」

この家には老婆の霊が棲み着いているという。
この街の元住人であるドーン・デクロエ氏は、その幽霊は「自分の曾祖母だ」と話す。「彼女はこの土地で育ち、あの家で暮らし、そして亡くなりました」。

デクロエ氏の曾祖母とされる幽霊はいたずら好きだ。
特にキッチンがお気に入りのようで、勝手に鍋をかき回す、夜中に鍋の蓋を床に落とすといったポルターガイスト現象を起こすのだという、

無料であるにも関わらず引き取り手が現れないのには別の理由もある。
この建物は保存のために別の土地への移転が必要とされているが、移転費用は新たな権利所有者の負担となる。
その移転費用が、総額約8万ドル(約880万円)もするのだ。
実際に、いくつか問い合わせはあったようだが、この金額を聞いた途端に逃げ出したそうだ。

Facebookに寄せられた1200件を超えるコメント(2020年5月6日現在)では、ちょっとした「オカルト大喜利」が繰り広げられている。

「悪霊の呪いはその土地に居着くと聞く。家は別の土地に移転させるのだから、幽霊は付いてこないだろう」
「いや、その家は地獄のように呪われているに違いない」
「あなたは呪われるからお楽しみに(笑)」
「お金があればなあ」
「その家ください! アメリカ人じゃないけど」
「幽霊と暮らせるとか、マジで激アツだな」

中にはこんなアドバイスを寄せるコメントもあった。

なかには「ここにお化け写ってるよ」とコメントするユーザーも現れたが、写ってます?

「家のなかのすべてのドアにオリーブオイルを吹きかけるといいらしいよ。キリストも足をオリーブオイルで洗われたでしょ。ただの思いつきだけど」

関西人が発言の最後につける「知らんけど」を思わせる表現をアメリカ人も使うのだなあと、変なところに感心させられる。

出典:PENNLIVE Patoriot News