先月22日以降、岐阜県・長野県の検査会を中心に地震が頻発、該当地域ではわずか1ヵ月弱で130回以上の地震が観測される異常事態となっている。その影響か、全国各地で地震の前兆とされる自然現象の報告が相次いでいる。これらは偶然の出来事なのか、それともこれから訪れる大地震の前兆なのか?
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30年間涸れていた温泉が突然湧き出した
イルカの打ち上げ、カラス・ミミズの大量発生も
30年間涸れていた温泉が突然湧き出した
2020年4月22日以降、岐阜県・長野県の県境で地震が頻発しており、震度1以上の体感地震がこれまでに131回観測されている。
5月19日にいたっては、未明から地震が相次ぎ、16時40分までに31回もの地震が観測された。
これらの群発地震の影響か、岐阜県高山市の新平湯温泉では、30年以上前に涸れたはずの温泉が、突如湧き出す奇妙な現象が確認されている。
相次ぐ地震の影響からか、こちらの温泉では気になる現象が起きています。地面から湧き出ているのは、70度を超える熱湯。30年以上前に枯れていたはずの温泉の源泉が、先週以降、再び湧き出るようになったといいます。
30年以上前に“枯れた温泉が再び”…相次ぐ地震の影響か 4/22以降“130回以上”発生
地震と地下水との関係はかねてより指摘されている。
滋賀県立大学環境科学部教授の小泉尚嗣氏は、2013年に発表した研究論文「地下水観測による地震予知研究ー地下水位変化から地殻変動を推定することによる地震予測ー」で、次のように指摘している。
1946 年南海地震(M8.0)においては、紀伊半島〜四国の太平洋岸の 11 カ所で生活用水として使っていた井戸水(不圧地下水(後 述)と考えられる浅い地下水)が、地震の直前〜 10 日前に涸れたとされていて、推定で数十センチメートル以上水位が低下したと考えられる。
地下水観測による地震予知研究ー地下水位変化から地殻変動を推定することによる地震予測ー
勝浦では、温泉の湧出量も地震の 6 時間前に低下した。
地下水位や温泉 湧出量が地震前に低下した地点は合計 12 カ所で、紀伊 半島~四国の太平洋岸周辺に広範囲に存在する。
突然の温泉湧出は、群発地震の影響によるものなのか、はたまた、これから起こる大地震の予兆なのか。
イルカの打ち上げ、カラス・ミミズの大量発生も
大地震の前兆では? と注目される出来事も頻発している。
5月9日には藤沢市内、11日には鎌倉の由比ヶ浜、13日には平塚海岸と、相次いでイルカの死骸が打ち上げられた。
また、5月6日にも静岡県の下田市でイルカが打ち上がっている。
深海魚の打ち上げも報告されている。
5月15日、日本海側の富山湾で捕獲されたのは深海魚の「アカナマダ」。
アカナマダは、まるで竜のように細長い体をくねらせて泳ぐ「リュウグウノツカイ」に似た深海魚だ。地震発生前に、リュウグウノツカイが海岸に打ち上げられる現象は、これまで数多く伝えられている。
また、地震発生前には、カラスが大量発生するという俗信がある。
Twitter上には、各地でカラスが大量に集まっているとの報告が寄せられている。
当サイトでも前編をご紹介した「巨大地震の『前兆現象20 完全リスト』(前編)」でも、カラスの大量発生は言及されている。
ありきたりな自然現象のひとつではあるが、ミミズの大量発生もここ数日、各地で見られているようだ。
ミミズは土中の環境変化に敏感で、地震発生前には一斉に地中に這い出すことがあると言われている。
また、当サイトでもたびたびお届けしている地鳴りも、5月中旬以降、全国各地でたびたび観測されている。
【地鳴り音源あり】山陰地方で大規模な地鳴りが発生
5月13日18時以降、神奈川県を中心に地鳴りの報告が相次ぐ
【速報】5月16日20時頃、関西地方で地鳴りの報告相次ぐ
日々、頻発する地震の発生と突然の温泉湧出。
イルカや深海魚の打ち上げや、野生動物の大量発生と、不穏な現象が各地で相次いでいる。
これらがすべて、大地震に直結する現象とは言えないが、万が一に備えて各家庭で準備は進めておきたいところだ。